公開日: 2021年8月29日 - 最終更新日: 2023年11月28日

実習生が職場を選ぶ際の3つの視点

グラウンドワーク・パートナーズ編集事務局
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動物病院における採用で重要なのは実習生からの採用でしょう。
せっかく実習生が来てくれたのに対応がしっかりできていない
動物病院が多いようです。
これは非常にもったいないことです。

私が支援させて頂いている動物病院は看護師の実習生が沢山来ます。
業界的には採用は苦戦している動物病院が多いでしょうから
実習希望が多いということは恵まれているのではないでしょうか。

最初からそうだったわけではなく、徐々に増えています。
良い病院へと変わってくるにつれて増えてきたような気がします。
私の持論ですが、スタッフが働きやすい職場は人材を引き寄せるのです。

ある動物病院は、かつては離職も多く、職場の雰囲気も最悪でしたが、
問題のあるスタッフを入れ替えて組織作りと人材育成に取り組んで
いったところ、スタッフの定着率が向上し、良いスタッフも入社
してきたため組織風土が良い方向へと変わってきました。

離職が0ではありませんが、毎年2、3人採用できているため
スタッフ数は当初の3倍に増えてきました。
実習希望も増えてきているので順調に成長しています。

私は毎月スタッフ教育、もしくは院長との経営ミーティングで訪問
したときに実習生がいる時があります。
スタッフ教育の場に参加することもあります。

その時に看護師の実習生に

自分が働く動物病院を決めるときは何が決め手になるんですか?

と質問させてもらいます。

その時に返ってくるのは

人間関係や職場の雰囲気が良さそうな動物病院です。

と言われることが多いです。
残業が少ない動物病院という方もいらっしゃいます。

個人的な見解ですが、動物病院で労働時間が短い病院は流行っていない
動物病院だと思います。
忙しい動物病院はどうしても労働時間は長くなりがちです。

私は長時間労働を肯定しているわけではありませんが、
ある程度の残業が発生するのはやむを得ないのではないでしょうか。

労働時間や福利厚生を気にするのは看護師の実習生は多いかもしれません。
一方で獣医師の場合は、自分の技術が磨ける動物病院と言う方が多いです。
今までいろいろな方に聞いてきましたが、男性は労働時間や福利厚生を
気にする人は少なく、女性の獣医師に多い気がします。

つまり集約すると

看護師の実習生が選ぶ視点は

・職場の雰囲気や人間関係が良いか
・労働時間が短く、福利厚生が良いか

獣医師の実習生が選ぶ視点は

・職場の雰囲気や人間関係が良いか
・労働時間が短く、福利厚生が良いか
・自分の専門性を高めることができるか

ということになります。
したがって院長としてはこの3つの視点を意識して
スタッフが働きやすい職場を築いていくことが必要となります。

待遇面を良くすることは大事ではありますが、
それより大事なのは、職場の雰囲気と人間関係です。

実習生に聞くと、数日間であっても実習先の動物病院の職場の雰囲気や
人間関係の良し悪しはなんとなく分かると言っていました。

実習生は

将来自分が一緒に働く人はどのような人か?
そして一緒に働いていけそうか?

という意識を持って自然と院長やスタッフを観察しています。
実習生は学生ですので仕事のことは分かりません。
だからどのような人と働くかに意識が向くのは当然でしょう。

これは実習生に限らず、現在働いてくれているスタッフも
重視していることです。
仕事が大変であっても一緒に働く仲間が人間的に良いのであれば
頑張ることはできますが、そうでない場合は憂鬱になり
退職を考えるようになります。

今いるスタッフが気持ち良く働ける職場であれば、その姿は実習生にも
伝わります。
まずは現在のスタッフが働き甲斐のある職場だと感じ、
一緒に頑張れる仲間がいると思える人間関係を築けるようにすることが
採用の土台になるのではないでしょうか。

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グラウンドワーク・パートナーズ編集事務局です。 コラムやメディア出演など随時更新してまいります。